みなさまの参考になりそうな書籍を担当者がピックアップして、毎月お届けするコーナーです。当センターにお寄りになったら、ぜひ手に取ってご覧ください。

『地方創生大全』
木下 斉、東洋経済新報社、2016。
https://str.toyokeizai.net/books/9784492212257/

本の表紙の写真。
<本書の帯から>
東京人「でも」必読!
日本一過激な請負人が書いた日本一まっとうなガイドブック
生き残るための28の知恵

<担当者から>
木下斉さんの本は、以前にも読んだことがありますが、辛口な書きぶりで指摘される「地方創生の本質」が分かります。
この本は、多くの失敗する(した)地方創生の取り組みの紹介と、その原因や対策などをまとめた全集となっています。耳が痛い話も多く、おそらく本書への反発も、相当数あるだろうなと思います。

失敗した取り組み例として、桑名市の取り組みは出てきませんが、似たような取り組みは、本市や周辺の市町でも行なわれています。

地方でよく取り組まれているゆるキャラ、特産品開発などはもとより、一般的には「よさそうな取り組み」と思われている、補助金・助成金、民間の行政への参加、行政や金融機関による事業コンペなどについても、弊害も小さくないことが理論的に語られています。

また、著者は、地方創生は、やる気のある民間主導の事業であるべきであって、補助金や助成金に頼らず自前主義を貫くこと、筋違いの反対や批判にひるまず、小さく始めて稼いで投資し続けること、行政はそれに協力し、行政にしかできない規制緩和を実施することなどの重要性を説いています。

なお、日本の地方はインフラが比較的整っていて、事業を起こすにも決して不利なわけではないことも指摘しています。

民間のいち事業者である私たちにも、耳が痛いことがたくさん書かれていました。
地方創生事業の現実(リアル)を知るために、とてもお勧めできる本だと思います。

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