みなさまの参考になりそうな書籍を担当者がピックアップして、毎月お届けするコーナーです。
当センターにお寄りになったら、ぜひ手に取ってご覧ください。
担当者の都合により遅れていて、今回は7月分です。よろしくお願いします。
『多様性の科学』
マシュー・サイド、ディスカバー21、2021。
<担当者から>
今回の1冊ですが、なかなか興味深い話(エピソード)がたくさん掲載されています。
目次を見るだけでワクワクしました。
画一的集団の死角、クローン対反逆者、不均衡なコミュニケーション、イノベーション、エコーチェンバー現象、平均値の落とし穴、大局を見る、といった言葉が並んでいます。
実際に読み進めると、期待に違わない内容で、厚い書籍ですが、楽しく読めます(時間はかかりましたし、事例が多すぎて途中で頭の整理が必要でしたが…)。
エピソードとして、同時多発テロを防げなかったCIAや、エベレスト登山隊の話、Googleが管理職をなくしたときの話、同質的なコミュニティ内で起こるエコーチェンバー現象の話など、たくさんのことを知ることができます。
例によって強引にまとめますと、著者は、複雑な問題の解決や、組織や社会の大きな発展のためには、多様性の力、個人の違いを活かすことが重要だと指摘しています。
個人的には、多様性に富みコミュニケーションがとれているチームは、精鋭を集めたチームよりも素晴らしい結果を出すという実験結果が衝撃的でした。
最終章では、日常に多様性を取り込むために必要な3つのことについても指摘しています(「無意識のバイアスを取り除く」「陰の理事会」「与える姿勢」が大事だと述べている)。
この本は、主にビジネス書としての体裁ですが、市民活動でも、「多様性」を活動内容としている団体はもちろん、市民活動を仲間たちと続けていくことや、より一段上のブレイクスルークを目指すうえでも、役に立ちそうです。
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